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[hiroic's various Review & Daily Memo] Hiroicによる映画・ドラマ・本・芝居・四方山などに関するれびゅー
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原作/萩尾望都
脚本・演出/倉田淳

ReviewWriteDate:2001/1/8
LastUpdate:2001/1/8

Cast:
Ⅰ Cast/
石飛幸治(ヘラ)
鶴田浩一(アズ)/佐野孝治(シュティフター夫人)/和田洋平(パウラ)

Ⅱ Cast/
佐野孝治(ヘラ)
高根研一(アズ)/石飛幸治(シュティフター夫人)/小林浩司(パウラ)

共通Cast/
岩崎大(オスカー)/甲斐政彦(グスタフ)/笠原浩夫(ミュラー)
奥田努(グスタフ少年)/及川健(トーマス少年/シュテファン/ワイン祭の娘1)
猶原秀佳(トーマスの母/理事長/カチア/モーリッツ/シュタイガー)/深山洋貴(ニーナ/ワイン祭の娘2)/野口光雄(ハイデ/ワイン祭の若者1/ローレンツ)
小林浩司(ワイン祭りの若者2)/鶴田浩一(ジルト)/高根研一(ロストック)/舟見和利(ヘルミーネ/ワイン祭の娘3/エンゲリーカ)
池内代輔(フーフ医師/グスタフの父)/青山治(校長/ワイン祭りの若者3)/秋田恭(警官2/フームズ)/河合貴哉(担任/警官1/ゴスラー)/船戸慎士(ワイン売り1/マルテ)/前田倫良(教頭/警官3/ワイン祭の若者4)/森川洋(ワイン売り2)
青山隆敏(ワイン祭の若者5)/小野健太郎(ヨハンナ)/姜暢雄(ワイン祭の娘4)
藤原啓児(PTA会長/マイラ/トリアー/ゾースト)/河内喜一朗(バッハマン)

2000/12/7~2001/1/8 @シアターサンモール

Date:
2000/12/16 13:00 J1(Ⅱ)
2000/12/30 19:00 I15(Ⅱ)
2001/1/6 13:00 H14(Ⅰ)

Note:

Story:
宿命の子、オスカー・ライザー。彼の誕生に秘められた事実が明らかになったとき、母ヘラの命を奪う悲劇がおこった。父グスタフは、オスカーと愛犬シュミットを連れて旅にでる。
孤独な旅の日々に、父と子は心を通わせる。そして息子の切ないまでの願いを知ったグスタフは彼らの旅の終わりを告げる。オスカーが辿りついたところは…。グスタフを待つものは…。
(パンフレットより)



ヒトコトReview:

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ダメ親父・グスタフのアダルティーな魅力……。

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こちらもWキャスト。
Ⅱチームの方が多いのは優先ハガキで取れてしまったチケットの関係。
Ⅰチームはチケット24でとりました。


■甲斐・グスタフの魅力

甲斐さんという方はとにかく顔が濃くてどこにいても目立つ御方。
『つきぬける青空』の客席で「なんか濃い人がいる・・・一般人じゃなかろう」と思ってみてたら甲斐さんってこともありました。
(その日は他にやまさきさんと佐野さんもいましたが)

そんな甲斐さんが放浪癖があり、イヤなことがあるとすぐ姿を消し、奥さんに家計を支えられながら趣味にすがってくらし、あまつさえ妻の浮気(?)を知って殺人までやらかしてしまう、ダメ親父を演じたわけです。
ただこのダメ親父・・・なんともカッコイイ。
いわしさんは「わたしならグスタフよりミュラーを選ぶね」と言っていましたが
ヘラは多分モテモテだったわけじゃない?
そうなるとこう、計算して無難な方を取ったりせずに感情のままより危険な匂いのするグスタフを選んじゃうんじゃないかなあ。
ああいう危うさって、魅力だと思うし。

甲斐さんというのは、台詞が他のライフの役者とはすこーし、違うんですよね。
より自然というか。もちろん演劇なんで本当のリアルじゃないんですが、限りなく自然。
声音、表情、動き・・・そういったものがオーバーアクションじゃないのに、ちゃんと演技しているというか。
その彼が嫉妬に狂って銃をぶっぱなすところなんて、なんともセクシーでした。
主役はオスカーのはずですが、カーテンコールでもラストは甲斐グスタフ。
どう考えても主役は甲斐さんでした。

『訪問者』の会場、ラスト近くなるとみんな鼻をすすってるんです。
涙・涙・涙・・・てことらしく。
で、みんないったいどのポイントで泣いているんだろうなんてちょっと冷めた視点で考えながら。
やっぱりオスカーに共感しているんでしょうか。
わたしは断然、共感ポイントは甲斐グスタフでした。
はっきり言ってダメダメなんだけど、ダメ人間の気持ちわかる~という不毛な共感の仕方。
普通にまっとうにやれるなら、苦しくなんてないはずだものね。。。
以前、辻仁成の離婚報道で「あたたかな家庭が苦しい」みたいなことを言っているのをきいて、ろうた嬢と「そういうのあるよなあ、でも周りは絶対認めないんだよなあ」と語ったことを思い出しました。
グスタフは、きっとそんな自分も好きじゃないし、でも絶対に変わることなんてできないんだろうな。
「もうダメなんだよ」というオスカーへの台詞が印象的でした。

原作にぴったり沿うのが趣味? な超真面目な演出家には珍しく、今回は原作にないグスタフ少年とトーマス少年の挿話が入っていました。
グスタフ少年を演じるのは今回の公演で入団した奥田努。
いや、意外や意外(失礼なやっちゃ)よかったです。
少年らしいピュアな感じと、その後のグスタフにつながる一抹の寂寥感と。
その少年グスタフを見つめる甲斐グスタフの視線がこれまたセクシーなんだよなあ。(うっとり)
グスタフ少年とトーマス少年を見ながら、「この2人、年齢は相当離れていように・・・」と考えるイヤな奴筆頭のわたし。
『トーマの心臓』見ながら「主要キャスト平均年齢30歳?」とか考えていたわたし・・・アンテは若そうだけどね。

ところで、劇場で配られるコピーのパンフには奥田君の名前は載っていません。
ちゃんとパンフを買えばのってますが、パンフ買うまでライフファンじゃない人の手元には残らないわけで。
かなりメインの役? やってるんですから、ちゃんと名前のっけてあげてほしいものです。
ライフ特有の年功序列とキューブ勢力による微妙な序列の型崩れが気になる昨今ですが(笑)
年でも権力でもなくちゃんと演ってる人中心で並べようぜってことで、上のキャスト表は出演時間も考えて並びをかえてあります。


■元気すぎるオスカー少年の行方は・・・

あのオスカー君は、はたして笠原オスカーと『連鎖』するのでしょうか──?
カーテンコールラストの連鎖を予感させるシーンでふと思いました。
あのオスカーは成長して笠原オスカーに成り得るんだろうか?
まあ、身長と髪型はいけるけどね。(笑)
少なくともわたしは「連鎖しようがないじゃん」と思った。
原作のオスカー少年はグスタフと旅をする前も後もどこか悟った一面があって、だから「ママはぼくを飼っている」という台詞も信憑性があるのだけれど、岩崎オスカーにはそういった視点がほとんど感じられない。
たとえば『愛情に飢えているので父グスタフにまとわりつく』という意味ならまあ元気いっぱいでもいいだけどね。
そういう元気な面を見せつつもドライな部分が同居していなければいけないはずのオスカー少年。
それを台詞に頼っちゃあ・・・なんか作り物っぽいよね。
オスカーは旅の過程でのみ笠原オスカーに成長したわけではない。
小さいころから自分の父親が別にいるらしいと『勘付き』、母親ヘラがケーキを作らなくなった意味もちゃんと理解しているはずのオスカーはあの岩崎オスカーには住んでいない。
まあ、『黒いチューリップ』のローザの時に比べると台詞もあぶなっかしくなくなった岩崎君ですが。
陰陽の陽の部分しか担えないような匂いがどうも気になります。


■Wヘラ

今回のヘラはWキャスト。
石飛さんは初演でもヘラ役、佐野さんはいわば大抜擢。
両方を見て思ったのが・・・大人の女性の機微はやっぱり石飛さんが飛びぬけているということ。
話合おうというヘラから逃げて二階にあがってゆくグスタフを追いかけて階段をあがる時の歩調。
お酒を飲んでふいに笑い出す声音。
やっぱり違うなあと思いました。
対する佐野さん、美人!!!
大人な石飛ヘラに対して、ピュアな若さを感じました。
学生時代のエピソードや、新婚時のシーンなんかは「やっぱ惚れるなら佐野ヘラだろう」という魅力があります。
石飛さん、啖呵切ると怖いんだもん。
佐野さんに石飛さんの演じる大人な部分が加わってゆけば、きっともっとよくなるでしょう。
今後も大きい役でみたいわ、の佐野さんでした。応援しております。
『死の泉』のマルガレーテ、わたしは佐野さんで見たい!!!
あの瀧澤さんの線の細さは、岩崎君には無理だと思う。彼は微妙な機微に弱いよなあ。『WHITE』でも思ったけど。


■ワイン祭のシーン&他キャスト

ワイン祭のシーンは『桜の園』のパーティーシーンを思い出しました。
役者たちがそれぞれのキャラを活かして踊るところが。
もう、群を抜いて目立つのが深山さん!
ニーナ役もこしゃまくれて超かわいかったんですが、踊るだけでも観客の目を奪ってしまうのは流石。
あとは及川さんが『桜の園』でもやっていた逆ダッコを披露したり飛んだり跳ねたりと軽やか。
こちらは深山ニーナの弟・シュテファンが超かわいくて家に連れて帰りたくなってしまいましたわ。
ライフは季節労働者? 的な野口さんも目立っていました。
野口さん7変化よろしく色々な役で登場しては楽しませてくれました。
ああもっとメインの役でみたいわ野口さん。
アンテ役をしていた姜さんも少し照れが減ったかな? のワイン祭の娘役。
もっと自分をすてるとここしばらくでぐっと成長した舟見くんのようになれると思うんだけど。


■千秋楽

1/6は「ソワレ行くしⅠチケットとれてないからここにするか」程度の気持ちでチケットをとったのですが
行ってみたら会場大混雑!
「え??? プレミアムナイトじゃなかったはずなんだけど・・・」
と首をかしげて入場したところ、どうやら『訪問者』の千秋楽だったらしい。
こんなに熱気のあるライフの会場って久しぶり。
久々に藤原さんの会場整理も見られました。
全通路に椅子を入れた上、階段は一列2お座布のキュウキュウ席。
それにしても・・・H列まではフラットなサンモール。
通路に人が入ると、ほっとんど見えなくなるんですよね。
500円引きぐらいにしてくれよって、思いますよマジで。
あげくファンクラブでとったチケットじゃないんだから4000円だし。
ぶつぶつ。

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