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[hiroic's various Review & Daily Memo] Hiroicによる映画・ドラマ・本・芝居・四方山などに関するれびゅー
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作/アラン・ブーブリル クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作/ヴィクトル・ユーゴー
ReviewWriteDate:2001/1/16
LastUpdate:2001/1/16

2000/12/13 12:00 Cast:
山口祐一郎(ジャン・バルジャン)
鈴木綜馬(ジャベール)/本田美奈子(エポニーヌ)/岩崎宏美(ファンテーヌ)/tohko(コゼット)/戸井勝海(マリウス)/徳井 優(テナルディエ)/大浦みずき(テナルディエの妻)/今 拓哉(アンジョルラス)
稲垣謙介(ガブローシュ)/山口純(リトル・コゼット)/阿部涼夏(リトル・エポニーヌ)/大谷美智浩(グランテール)/高野絹也(クールフェラック)/西村直人(ジョリ)/小鈴まさ記(コンブフェール)/広田勇司(フイイ)/林アキラ(レーグル)/乾 あきお(バベ)/祐木鎧(ブリュジョン)/中山 昇(プルベール)/青柳勝大郎(モンパルナス)/酒本朗(クラクスー)/松岡美希(クローン・1)/古郡やすこ(マテロット)/坂口阿紀(ファクトリーガール)/江川真理子(ジベロット)/国分美和(マダム)/木村聡子(ガミネット1)/山下美紀(ガミネット2)/尹嬉淑(クローン・2)

2000/12/3~2001/2/21 @帝国劇場

Date:
2001/1/13 S席 2FC列57番 12:00

Note:
1987年より断続的に上演されつづけているミュージカル。
Story:
1切のパンを盗んだことで19年の牢獄生活を送ることとなったジャン・バルジャンは仮保釈の身のまま逃亡する。その後名前を変え工場主、市長としての地位を得るが、ジャベール警部がジャン・バルジャンを執拗に追いかけ始める・・・



ヒトコトReview:

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山口バルジャンVS鈴木ジャベールの対決にくらくら(←単純)
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今回はエリザベートに引き続き、同じ演目なのに日別レビューです。
というのもいわしさんに鹿島茂著『「レ・ミゼラブル」百六景』(文春文庫刊)を借りて予習復習おっけーの状態で観劇したので
前回ぼーっとしていて気づかなかったことなど色々発見がありまして
前回のレビューにつけたすのが(構成上)難しいかな、と思ったので。
ちなみに前回のレビューはこちらへ。


■鈴木ジャベールの色気

ジャベールといえば村井国夫──なんなんだと思います、一般には。
ただし、わたしは今年が初レ・ミゼ。先入観はありません。
もちろん前回の観劇で村井ジャベール、個人的にはかなりはまってる感じがしていました。
さて、今回初ジャベールである鈴木さんはどんなもんかと言いますと──。

前評判で「ノーブルよ」と聞いていたとおりの美しい歌声。
確かに歌い方ノーブル。
ジャベールは貴族的じゃいけないかもね。
と思って見続けると──なんか、はまったんですね、鈴木ジャベール。

実は事前に読んで行った『「レ・ミゼラブル」百六景』の中でジャン・バルジャンに助けられたジャベールのことを

現代風に言えばジャヴェールは完全なコンピューター人間である。したがって叛徒が密偵を処刑するのはプログラム通りなので容認しうるものであるが、徒刑囚が密偵を逃がすのはプログラムに入っていないので判断が停止してしまうのである。
と記述している個所があり、このイメージが鮮烈に頭にやきついていたのです。。
そう考えてみると、この一見ノーブルな、ある意味つきはなしたような冷たさの残るジャベールって
ジャン・バルジャンという神の側で生きてゆこうとする魂と(自分と相容れない存在)ぶつかった時、計算外だと混乱して自殺しちゃうキャラクターに近い匂いがするのです。
なんか冷血人間ぽいというかアンドロイドくさいというか。
そう考えて見出すと山口ヴァルジャンと鈴木ジャベールの掛合い、愛と法との戦い、熱いものと冷たいもの、死と生ぐらい違うように容赦なしにやりあっているように見えてくるわけです。
ある意味ストイックで色っぽい。

これはわたしの主観なんですが村井国夫てテレビのキャラのイメージでやっぱり「いいおじさん」なんですね。
だから村井ジャベールは戦いながらも相手につけいるスキを与えてしまうようなやりあいで、とても人間的。
その人間的な部分が村井ジャベールの魅力という気がするのです。
村井ジャベールならヴァルジャンの思いの裏もなんとなく理解しながらも、あえて追っかけていそうな。
お料理出したら喜んで食べてくれそうな。(笑)
(鈴木ジャベールは「職務中ですから」て食べてくれない気がするの)

ジャベールと言えば。
実はわたし、本を読むまでジャベールが自殺したことに気づかなかったんですねえ。
これに関しては散々笑われたんですが、
「なんで気づかなかったんだろう」
と今回真剣に観たところ──。
おおおお、橋が上に飛んだのね。で、ジャベールは落っこちたわけだ。
あの渦って、勝手に苦悩の表現なのかと思ってたわ前回。
こいういう観客がいるからお話ってちゃんと伝わらないのね。
そういえば前回「どうしてジャベールは出てこないんだろう。苦悩して諦めた?」て思っていたのでした。
だって村井ジャベール自殺するキャラに見えなかったんだもん。(言い訳)

ちなみに鈴木さんのジャベール、本日はもっとも拍手もらっていました。
歌声、つい聞き入ってしまいます。


■コゼットとエポニーヌ

誤解シリーズ・パート2!
実はレ・ミゼのポスターの女の子の絵、ずっとエポニーヌなのかと思ってました。
確かに子供の頃のエポニーヌってキレイなカッコしてたから「おかしいなあ」ぐらいには思っていましたが。
メディアでのレ・ミゼの評価ってイコール島田歌穂ですよね?
舞台を観たことのない人間でも島田エポニーヌの『On My Own』は知っているわけで。
そういう先入観があったので勝手にエポニーヌだと思っていた。
コゼットってそんなメインか? て思っちゃったから。
まあ、話のキーなんだけど。
個人的に「子供の頃多少不幸でも結局いい男つかまえて以後幸せなんだからいいじゃん」みたいなところがあるんで、コゼットへの感情移入は薄い。(性格悪いなあ)
『「レ・ミゼラブル」百六景』にも

物語の後半に入ると、作者ユーゴーの筆使いにひとつの大きな変化が現れてくる。それはコゼットとエポニーヌに対する作者の愛情の度合が微妙に変わってくることである。ひとことで言えば、コゼットには通り一遍の愛情しか注がれなくなるのに対し、マリユスに片思いを捧げるエポニーヌの純愛がさかんに強調されているのである。
とあるように、エポニーヌへの偏愛の方が感じられるのですよね。

さてコゼットは今回もtohkoでした。
前回よりも声が安定してきて安心して聞ける感じ。裏声になるとちょっと怖いけど。

対する本田エポニーヌは初見。
透明クリアな歌声。
力強く歌えば歌えるのにわりと細い声で歌うので(演技かもしれないが)ぼーっとしていると歌詞がききとれない。(笑)
島田エポニーヌが下町でスリでも何でもやってそうなら、本田エポニーヌは実はあんまり手を染めてなさそうというか。
どんなに汚い格好してても全然すさんでないというか。
「心配してくれた~好きなのわたしが」
と歌うところでも、島田エポニーヌが本気で喜んでそうなのに本田エポニーヌは形ばかりで実は違うってこともわかってるような。
すごくいい子というかちょっと優等生の匂いがしました。

それにしてもエポニーヌが死ぬ時のマリウスの「愛で救えるなら」という台詞が毎度カチンとくるわたし。
愛で直せたらあんたエポニーヌにするの? できるの? どうせ嘘でしょ、ったく男のロマンチストだね。
て思うので。


■その他キャスト

マリウスは今回の戸井勝海のが好きかな?
徳井優のテナルディエは歌はうまかったけど存在感がちょっと薄いような。
岩崎宏美は「おおおいわさきひろみだー」という感動がありました。やっぱうまいです。
ちなみにガブローシュの稲垣謙介君、今回は弾拾った袋を無事投げるのに成功。
そっか、前回は失敗してたのね・・・
テナルディエ婦人は森公美子も見たかったなあ。
ちなみに今アンジョルラスでしたが死体に拍手が起こっていました。何故?

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