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[hiroic's various Review & Daily Memo] Hiroicによる映画・ドラマ・本・芝居・四方山などに関するれびゅー
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作/長野まゆみ
出版社/河出文庫

ReviewWriteDate:2000/10/1
LastUpdate:2000/10/1

Story:
<「兄さん、あの署名、……あれはどう云う意味。自分の名前を記せばいヽのに。」>緑に深く埋もれた祖父の家で、ひとり療養する兄の夏織。気怠い夏の空気の中、弟の柊一は夏織の秘密の"隠れ処"を見つけ出そうと川を遡っていった……。(裏表紙より)


ヒトコトReview:

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ひと夏・兄弟・秘密──という黄金パターン
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■長野まゆみの季節は夏

長野まゆみに季節をあてはめると、ファンはみな夏をあげると思う。
それは海水浴場だったりラジオ体操のような夏ではなくて、死の匂い、腐敗の臭いのするそういう夏。
この『カムパネルラ』も一連の長野作品に類似作品の多いパターン。
夏・兄弟・秘密・死の予感。

実は先に読んだ『賢治先生』に感動していた矢先だったので、てっきり関連書かと思っていた。
ふたをあけたら『カムパネルラ』というのは言葉として使われているだけで、続編じゃありませんでした。(笑)


■大人の不在

この本を読みながらまたしみじみ思ったのが長野作品での『大人の不在』。
たまに大人も出てきますが、いわゆる大人なのかしら、あれは(『サマーキャンプ』や『新世界』を思いうかべながら・・・)。
この作品でも祖父は存在しているものの、ヒトコトも発言はしない。
作中、常に眠っている。
これは意味ありげでよいわ。(笑)
にもかかわらず少年たちはちゃんと昼にはご飯を食べている。
お手伝いさんの描写はないんだけど、ご飯はちゃんと出てくるわけだ。
そしてそれで十分世界が回っている。
この何とも云えぬ大人の不在。
他の作品以上に気になってしまいました。
だいたい、どうして子供がひとりで森の中を歩きながら祖父の家に行くんだろう。
もちろんそれが世界観なので問題ないのですが、この徹底的な大人を排除した世界、興味があります。

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