昨日、ふいに訪れた氷室冴子の訃報に未だ気持ちを引きずられています。
多分同世代の方で同じ気持ちの人多いのではないかな。
昔書いた読書記事への検索が今日になってあったりするところを見ると。
小学生の頃出逢った氷室先生──あえて先生と呼びたいのだけど──の本はわたしの人生の道標でもありました。
一冊の本に巡りあって以来、子どもながら古典文学に傾倒し、大学になったらこういうこと勉強するんだと誓い、その思いのままに日本史を専攻したのだから。漫画っ子だった自分が、推理小説以外で急激に文字に傾いたのも先生の強い影響でした。
先生の本に出会わなかったら、多分道が違ってた。
人生が変わってた。
これはわたしだけじゃなく、多くの読者がそうだったと思う。
思わず昨日は動揺のあまり大学の友達にメールを送りつけてしまったのだけど、彼女もやはり同じようにして日本史の道に来たわけで、こうやって人間同士を結びつける小さな偶然をも作り出してくれていたのだと今更ながらに思う。
版元で切れていた本が欲しくて本屋に毎日顔を出したり、雑誌買ったりした昔が懐かしい。今思えば恥ずかしい長文ファンレターを送りつけてきた子どもに、手書きメッセージをそえた返事のお葉書くれたり(送ってから3年ぐらい経ってから届いたのでびっくりして赤面した)したんですよね。お返事は今でも大切に持っています。(思えばあの葉書のイラストも煙草くわえてたなあ)
面白いと思う作家は沢山いれども、軽いタッチで書いても重厚な歴史モノを書いてもここまで才能にみちあふれている人はそうはいないと思う。今は色々と時代が変わってきているけれど、先日実家に引きこもりながら読み返した先生のエッセイはやっぱりひたすらに面白かった。
未完のお話が多くて続きが読めないのがとても悲しいけれど、色が変わってしまった本も、表紙がとれそうな文庫もこのまま保管してたまにはめくろうと思う。
ずっと自分を誤魔化してきたけれど、気づかぬふりを続けてきたけれど、もう季節は変わっていたのだろう。
それは青春の終わりとも言えるのかもしれない。
幸い両親も健在であるわたしは、過ぎた時の数え方を間違えていたんだと思う。
自分という人間をつくりあげた大きなきっかけのひとつを失って、はじめて既に肌寒い季節がやってきていたことを知ったとは情けない話なのだけれど。
終わった先にあるはずの何かをつかめぬままの自分に歯軋りをしながら、時は永遠のまま流れてゆくのです。
氷室先生の冥福を深くお祈りします。
同じ思いの沢山の同士たちとともに。
多分同世代の方で同じ気持ちの人多いのではないかな。
昔書いた読書記事への検索が今日になってあったりするところを見ると。
小学生の頃出逢った氷室先生──あえて先生と呼びたいのだけど──の本はわたしの人生の道標でもありました。
一冊の本に巡りあって以来、子どもながら古典文学に傾倒し、大学になったらこういうこと勉強するんだと誓い、その思いのままに日本史を専攻したのだから。漫画っ子だった自分が、推理小説以外で急激に文字に傾いたのも先生の強い影響でした。
先生の本に出会わなかったら、多分道が違ってた。
人生が変わってた。
これはわたしだけじゃなく、多くの読者がそうだったと思う。
思わず昨日は動揺のあまり大学の友達にメールを送りつけてしまったのだけど、彼女もやはり同じようにして日本史の道に来たわけで、こうやって人間同士を結びつける小さな偶然をも作り出してくれていたのだと今更ながらに思う。
版元で切れていた本が欲しくて本屋に毎日顔を出したり、雑誌買ったりした昔が懐かしい。今思えば恥ずかしい長文ファンレターを送りつけてきた子どもに、手書きメッセージをそえた返事のお葉書くれたり(送ってから3年ぐらい経ってから届いたのでびっくりして赤面した)したんですよね。お返事は今でも大切に持っています。(思えばあの葉書のイラストも煙草くわえてたなあ)
面白いと思う作家は沢山いれども、軽いタッチで書いても重厚な歴史モノを書いてもここまで才能にみちあふれている人はそうはいないと思う。今は色々と時代が変わってきているけれど、先日実家に引きこもりながら読み返した先生のエッセイはやっぱりひたすらに面白かった。
未完のお話が多くて続きが読めないのがとても悲しいけれど、色が変わってしまった本も、表紙がとれそうな文庫もこのまま保管してたまにはめくろうと思う。
ずっと自分を誤魔化してきたけれど、気づかぬふりを続けてきたけれど、もう季節は変わっていたのだろう。
それは青春の終わりとも言えるのかもしれない。
幸い両親も健在であるわたしは、過ぎた時の数え方を間違えていたんだと思う。
自分という人間をつくりあげた大きなきっかけのひとつを失って、はじめて既に肌寒い季節がやってきていたことを知ったとは情けない話なのだけれど。
終わった先にあるはずの何かをつかめぬままの自分に歯軋りをしながら、時は永遠のまま流れてゆくのです。
氷室先生の冥福を深くお祈りします。
同じ思いの沢山の同士たちとともに。
PR
Comment
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
カレンダー
03 | 2024/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |
カテゴリー
最新CM
[03/19 秘書アズアズ]
[01/06 通りすがり]
[01/05 Hiroic]
[01/05 通りすがり]
[11/26 Hiroic]
最新記事
(11/16)
(11/07)
(11/01)
(10/26)
(10/26)
(09/11)
(07/06)
(06/29)
(02/17)
(02/17)
(02/17)
(06/24)
(05/28)
(04/20)
(04/01)
(01/08)
(10/11)
(08/29)
(08/24)
(07/30)
最新TB
ブログ内検索
アーカイブ
最古記事
(07/11)
(07/11)
(07/17)
(07/17)
(07/20)
(07/20)
(08/08)
(08/15)
(08/15)
(08/19)
(08/20)
(08/26)
(08/26)
(09/04)
(09/30)
(10/01)
(10/01)
(10/01)
(10/01)
(10/07)
忍者アナライズ
リンク
プロフィール
HN:
ひろいっく
性別:
非公開