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[hiroic's various Review & Daily Memo] Hiroicによる映画・ドラマ・本・芝居・四方山などに関するれびゅー
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自分の一番古い記憶というのを覚えていますか?

人によっては生まれたすぐの記憶だったり、幼稚園のものだったり、さまざまでしょう。

わたしの場合どれが一番古いのかは判然としないのだけれども、一番古い強烈な記憶は、親戚の家に行ったときのもの。恐らく幼稚園以前のいずれかの時。



伯父の膝の上に座り、とても低い視線のわたしは足をぶらぶらとさせながら何故かはっきりとこう思ったのです。

「わたしはこうやって大人たちに囲まれて、ずっと守られて子どものまま過ごしてゆくのだ」

本当にそうはっきり『自覚』したのです。目にした部屋の風景と一緒に今でもはっきりと覚えている。



その『自覚』というのはもちろん摂理に反していることで、ありえないことなのだけれども、伯父の膝の上に座って『世界』を眺めながらそれをはっきりと意識したのです。

あまりに鮮やかな記憶なので忘れがたく、今でも記憶が移ろわない。

そして年月は流れ、わたしは否が応でも年をとり若いとはお世辞にも言えないようになって、その『自覚』がありえないものだなんて十分に知っているのですが。



今日、その伯父の葬儀に出席しながら、本当に年月が流れたのだなあ、と身をもって感じました。

当時50歳過ぎぐらいだった伯父が80を過ぎて亡くなり、わたしはもちろん時を止められぬまま大人になって。でも大人にはなりきれず。

あの記憶は間違った自覚にすぎないわけだけど、何故だかあの一瞬そのものは間違いなくあって、その上で今に続いているのだなあ……。

わたしは一瞬の永遠という言葉が好きで、止まらないものだからこその永遠が好きなのだけれども、あの子どものころの景色は間違いなく真実であの感覚もあの瞬間には確実にそこにあったのだな……と。

ナンだかしみじみしてしまいました。

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無題
一つの私小説を読んだような感動を覚えました。<br />
伯父様の葬儀で思い出した初めての記憶ですか…<br />
「一瞬の永遠」いい言葉ですよね…私もよく使います。(仕事上で)<br />
ちなみに私の最初の記憶は産院を退院するときに見たステンドグラスです。親にはありえないって言われてますけど、これだけははっきりと覚えています。<br />
伯父様のご冥福をお祈りしております。
crockett 2007/02/26(Mon)12:53:12 編集
無題
あまり私的なことは(人に見せるかたちでは)書かない人なのですが、今回はちょっと書いておこうかなと思いまして。一瞬の永遠、そして永遠の一瞬。わたしもよく使うんです。<br />
<br />
>産院を退院するときに見たステンドグラス<br />
<br />
それはすごい! 色なんて判別できないかもしれないけど目で見るというよりも意識で見ていたのかもしれませんよね。華やかで何か切ない色がぱっと浮かぶようです。<br />
<br />
伯父はある意味とても個性的なお方で、大人になってからはちょっと苦手で社会人になってからは全然会っていませんでした。子どもの頃は母親に連れられてすごく頻繁に遊びにいっていたし、とても可愛がってもらっていました。私が膝の上にいたころはそちらの家もお孫さんはいなかったので、孫扱いみたいな感じでして。そういうこと考えると、色々ぐっときましたね。泣かないと思っていたのに最後のお別れ……といって親族がばっと泣き出して語りかけはじめたら元から涙腺が人一倍弱い私はすっかりもらい泣きして、自分と伯父さんの過去──つまり自分の子ども時代の思い出を脳裏にめぐらせてしまいました。<br />
しかし弔辞とか聞いてたら何かすごかった。太平洋戦争中に入社し〜、伊勢湾台風のときは〜、キャサリン台風の時は〜とかそんな会社での大活躍コメントか目白押しで。生まれてないですワタシ!!! という話ばかりで、今思えば沢山ネタ(笑)のある方だったのですね。話聞いておけばよかった。
hiroic 2007/02/26(Mon)14:41:44 編集
無題
お葬式では、故人の人生が集約されて知らされるので、驚いたりショックを受けたり感動したり、絶対にしますよね。特に参列している方は精神状態はいつもと違う訳だしね。<br />
昔の人達は、本当に雨風に打たれながらも懸命に仕事して家族を養って来たんだよな…それにくらべて自分はどうよ…なんてのを嫌でもつきつけられる瞬間ですよね。<br />
…とお葬式に参列するたびに我が人生と比べ後悔ばかりする私です。(_;)
crockett 2007/02/27(Tue)11:27:28 編集
無題
結婚式でもその人の経歴を話したりするけれど何分大抵は若いので大した経歴でもなく、そして実際を知っているがわとしてみると大抵がかなりの誇張をまとっているんであんま感動もへったくれもないんですが、葬式はラストステージということもありぐっときますね。今まで祖父母と友人ぐらいしか出席したことがなかったのですが、今後は増えてゆくのだろうな……<br />
<br />
どんな人にも確かに生きた事実があり過去があり。同時に自分にもそれがあるはずなのに、何故か自分のことは小さく駄目駄目に見えてしまう。きっと最後の場ではこんな自分たちも歴史ある一個の人間なんでしょうけどね。
Hiroic 2007/02/27(Tue)21:14:30 編集
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